ヴェネツィア (Venezia)は イタリア 北東部 ヴェネト州 の州都で ヴェネツィア県 の県庁所在地である。 過去には ヴェネツィア共和国 の首都でもあった。
名前
古来はラテン語でウェネティア (Venetia) と呼ばれた。 英語 でヴェニス (Venice)、 フランス語 でヴニーズ (Venise)、 ドイツ語 でヴェネディヒ (Venedig) と呼ばれる。 日本語 では表記の揺れが激しく、 イタリア語 から来たものでもヴ ェネツィアを始めとして、 ヴェネチア、 ベネチア、 ベネツィア果てはベネティア、 ヴェネティアなどもある。 英語由来ではヴェニス、 ベニスなどと書かれる。 救いはまぎらわしい地名 がないことである。 ちなみにヴェネツィア方言 ではヴェネスィア (Venesia) となる。
地理
アドリア海 の最深部、 ヴェネツィア湾 にできた「ラグーナ (潟) 」の上に築かれた、 運河が縦横に走る水の都である。
ヴェネツィア本島は大 きな魚のような形をしており、 その真ん中を逆S字形に 「大運河 (カナル・グランデ) 」が流れている。 また、 島のあちこちを細い運河が流れており、 本島全体が小さな島々から 出来ているように見せている。 運河には大小の 無数の橋がかかっており、 また地上には狭い 道路が迷路のように巡っている。
本島のすぐ南には、「 サン・ ジョルジョ・ マッジョーレ島」 「ジュデッカ島」、 さらに南に下ると映画『ベニスに死す』 で有名な「リド島」がある。 また、本島のすぐ東には、 墓地となっている「サン・ ミケーレ島」、 さらに東にはヴェネツ ィアングラスで有名な「ムラーノ島」、 レース編産業の地「ブラーノ島」、 そして、 もっとも古い時代に栄えた 「トルチェッロ島」がある。
かつては海上に浮か ぶ孤島であったが、 1846 年にイタリア本土との間に 鉄道 が引かれ、 後に自動車用道路の 「リベルタ橋」 も引かれ、 イタリア本土と地続きになっている。 ただし、 ヴェネツィア本島内は 車での移動は禁止 (自転車を含む。 乳母車、車椅子は可) されているため、 自家用車はリベ ルタ橋をわたったすぐにある 「ローマ広場」 の駐車場に置いて、 島内を徒歩か船舶で 移動することになる。
車が入れないために、 また、 運河が発達していることもあり、 主な交通機関は必然的に船になり、 水上路線バスの 「ヴァポレット(Vaporetto)」 や水上タクシーの 「モトスカーフィ(Motoscafi)」 、大運河の岸と岸を渡る渡し舟 「トラゲット(Traghetto)」 が、大運河、 および、 ヴェネツィア湾内を 縦横無尽に走っている。 警察もボートで警邏を行う。 また、 運河に面した玄関 を持つ建物も多い。 なお、 ゴンドラ と呼ばれる手漕ぎの舟が有名だが、 現在では観光用 途でのみ運行されている。
大潮、 気圧の変化、 そして、 アドリア海を南から吹く風 「シロッコ」 の3つの要因が重なると、 「アクア・アルタ (acqua alta、高水の意)」 と呼ばれる高潮がヴェネ ツィア湾で起こる。 このとき、 ヴェネツィアの街中まで水が入り込み、 特に一番低い 「サン・マルコ広場」 は水没する (広場や道路には臨時の高床が組まれ、 通行を確保する)。 過去に北の対岸の本 土で工業用の地下水の くみ上げが行われたこと により地盤沈下が起こり、 アクア・アルタ による洪水の水位が1m 以上になったこともある。 更に今後の 地球温暖化 によって海面上昇 が加速されることとな れば、将来 ヴェネツィアの街全 体がアドリア海に水没してし まうことが懸念されている。